キンメダイ日本一
下田の金目鯛


キンメダイ日本一!
金目鯛(キンメダイ)は鮮やかな朱色の中から現れる白身にたっぷりと脂がのっていて、ふっくらとした食感と上品な味わいで大変人気のある高級魚です。そのキンメダイ水揚げ量日本一の港が、下田港。年間の水揚量は1000トン以上で、下田で水揚げされる8割がキンメダイと言われています。つまり「キンメダイと言えば下田、下田で魚と言えばキンメダイ」なんですね!
刺身、煮付け、しゃぶしゃぶ…と様々な料理で全国的に知られたキンメダイですが、本格的に漁が行われるようになったのはそれほど昔のことではありません。下田では全国に先駆けて品質の統一や輸送手段の確保を行い、豊富な漁獲高によって「下田のキンメダイ」というブランドを確立しました。
下田港には「金目船」とよばれる漁船が数多く停泊しており、朝の市場はキンメダイの売り買いで活気に満ちています。市場の床はずらっと並んだキンメダイで真っ赤に染まります。キンメダイ日本一の下田ならではの光景です。


キンメダイは鯛じゃない?
キンメダイは名前に「鯛」がつきますが、実は鯛の仲間ではありません。水深200から800メートルに棲むれっきとした深海魚です。
キンメダイのトレードマークと言えば大きな金色の目。これは深海で生きるための進化の賜物です。暗い海で僅かな光を少しでも多く集めようと発達した結果、このような目を持つようになりました。
またもう一つのトレードマークは鮮やかな赤い色。これも深海魚の特徴の一つです。海は深度が深くなるにつれ水が光を吸収していきますが…光は赤に近い色の波長ほど早く吸収されていくので、水深200メートル程になると青一色の世界となります。つまりこの深さになると赤い身体は光を反射しないので、周囲から見えにくい存在になるわけです。ただし、キンメダイに関して言えば、実は生きているときはもっと淡い赤色なのだそうです。




